目次
線維筋痛症、障害年金の受給は可能!
診断書が9割
夫・Yukiharu
「線維筋痛症」を患っている夫・Yukiharu
線維筋痛症を患ったことで、「うつ病」も併発。
さらに、軽度の「関節リウマチ」も患っています。
そんな夫が障害年金の申請をして、
1級
と通知が届きました!
Pechiko
元気そうに見える夫がどうして
障害年金1級なの!?
と言う疑問に、
夫・Yukiharu
障害年金の申請を行う際、
9割は医師の診断書
で決まるらしいよ!
夫・Yukiharu
その際、診断書に正確な情報を書いてもらう必要があるんだ!
僕が障害年金1級と認定された最大のポイントは、僕が「病気の程度」を認識したことと、「障害年金の申請」をきっちりとしたことかなぁ?
と話す夫でした。
元気そうに見える夫が、なぜ障害年金1級と認定されたのか、夫が最大のポイントと言う「病気の程度」と「障害年金申請」について、前回と前々回で紹介しました。
※ ご覧になっていない方はこちらから ↓↓
障害年金の診断書とは
そして前回、
障害年金の申請で使う様式の診断書(肢体の障害用)
⑱~㉑について、
患者の障害の程度がどの程度なのか、
障害の状態が、どのようなものなのか
等を医師に伝え、正確に記入してもらう必要がある
というまとめでしたが、
受診の際に、医師に詳細を話している時間がない中、どのように伝えたらいいのか?
ということが課題として残りました。
診断書にどこまで介入するか?【失敗しがちな例】
診断書を書くのは、あくまで医師です。
ですので、患者が医師に対して、
私の「障害の程度」等について、自分で診断書に書いてきました。
見てください。
診断書、この通りに診断書に書いてくれますか?
と伝えても、医師は
医師
それはちょっと・・・。
出来かねますね・・・。
と返答されるのではないかと思います。
それは、医師法に次のように定められているからです。
医師法
引用:e-Gov法令検索 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000201
第二十条 医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後二十四時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。
※ 太字・下線は筆者によるもの
医師は、自ら患者を診察し、診断した上で、診断書を書かなくてはならないことになります。
では、診断書に記載される障害の程度等を、どのように医師に伝えたらよいのでしょうか?
インフォームドコンセント
障害年金の診断書について、
診断書の「日常生活における動作の障害の程度」等について、患者さんがその内容に納得している
ことは、これから障害年金の申請を行う方にとっても、医師にとっても重要なことです。
それは、インフォームドコンセントについて、次のように述べられていることからも分かります。
インフォームドコンセントとは
インフォームドコンセントとは、患者・家族が病状や治療について十分に理解し、また、医療職も患者・家族の意向や様々な状況や説明内容をどのように受け止めたか、どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスである。
インフォームドコンセントは、ただ単に病状を告げ、同意書をとることではない。日常の場面においても、患者と医療職は十分に話し合って、どのようなケアを行うか決定する必要がある。
※ 太字・下線は筆者によるもの
引用:公益社団法人日本看護協会 https://www.nurse.or.jp/nursing/practice/rinri/text/basic/problem/informed.html
また、インフォームドコンセントは、医療法に次のように定められているようです。
医療を提供するにあたり、説明の義務
インフォームドコンセントに係ることについて、医療法第1条の4第2項では、「医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない」と示されている。
※ 太字・下線は筆者によるもの
引用:公益社団法人日本看護協会 https://www.nurse.or.jp/nursing/practice/rinri/text/basic/problem/informed.html
さらに、公益社団法人日本看護協会のHPには、
考える際の視点
インフォームドコンセントは、患者の知る権利、自己決定権、自律の原則を尊重する行為であることを根底にし、患者・家族と医療職が互いに信頼に満ちたものになっているよう努めなくてはならない。患者の尊厳を守り、患者・家族の権利を配慮したインフォームドコンセントになっているか、という視点で考える。患者・家族の関心事(気がかり)を重視し、患者・家族と医療職が互いを表現し合う場になっているか、病状説明の場においては特に、選択する医療行為の利害と患者・家族の生活、人生への影響を考えられるようなプロセスになるようにする。(後略)
※ 太字・下線は筆者によるもの
引用:公益社団法人日本看護協会 https://www.nurse.or.jp/nursing/practice/rinri/text/basic/problem/informed.html
と示されています。
つまり、インフォームドコンセントの視点で考えた時、患者や家族の生活、人生への影響を考えられるような説明を、医療職からしてもらう権利が、患者やその家族にはあることが分かります。
とは言っても、医師も患者も人間です。
この病院、インフォームドコンセントはどうなってるの?
診断書に、どのように書くつもりなの?
説明しなさいよ!
と、患者さんに迫られたり、詰め寄られたりしたら、医師を始め医療職の方達だって
医師
困ったなぁ・・・
となってしまいますよね・・・。
やはり、患者さんから医師に対する感謝や尊敬の念、お願いする気持ち等は大切にしなければなりません。
その上で、インフォームドコンセントの考え方で、患者自身が自分の「日常における動作の障害の程度」等を表現し、診断書の記載を医師にお願いする必要があります。
医療ソーシャルワーカー(MSW)
医療ソーシャルワーカー(MSW)とは
では、患者自身が、自分の「日常における動作の障害の程度」等を表現し、診断書の記載を医師にお願いする際、どのような方法が考えられるのでしょうか?
ここで、もう一度インフォームドコンセントについて、確認してみましょう。
インフォームドコンセントとは
インフォームドコンセントとは、(中略)患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスである。(後略)
※ 太字・下線は筆者によるもの
引用:公益社団法人日本看護協会 https://www.nurse.or.jp/nursing/practice/rinri/text/basic/problem/informed.html
ここで着目したいのが、
ソーシャルワーカー
です。
公益社団法人日本看護協会の「インフォームドコンセント」の説明には、「ソーシャルワーカー」も情報共有する一員として説明されています。
では、ソーシャルワーカーとは、どのような人を指すのでしょうか?
ソーシャルワーカー
ソーシャルワーカー(英語:Social Worker)とは、社会の中で生活する上で実際に困っている人々や生活に不安を抱えている人々、社会的に疎外されている人々と関係を構築して様々な課題にともに取り組む援助を提供するソーシャルワークを専門性に持つ対人援助専門職の総称である[1]。そのため、相談者本人だけではなく様々な課題の背景や周囲にある、家族、友人、その他の関連機関や環境にも働きかける[1]。
※ 太字・下線は筆者によるもの
引用:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC
さらに、医療ソーシャルワーカーについてはどのような人を指すのでしょうか?
医療ソーシャルワーカー
医療ソーシャルワーカー(いりょうソーシャルワーカー、英: Medical Social Worker、略称:MSW)は、保健医療分野におけるソーシャルワーカー(社会福祉士)であり、主に病院において『疾病を有する患者等が、地域や家庭において自立した生活を送ることができるよう、社会福祉の立場から、患者や家族の抱える心理的・社会的な問題の解決・調整を援助し、社会復帰の促進を図る』専門職を指す。(後略)
※ 太字・下線は筆者によるもの
引用:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%BB%E7%99%82%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC
ここで、医療ソーシャルワーカーの業務内容について確認してみましょう。
医療ソーシャルワーカーの業務について、『医療ソーシャルワーカー業務指針』(厚生労働省)では、次の6つの業務が示されています。
- 療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助
- 退院援助
- 社会復帰援助
- 受診・受療援助
- 経済的問題の解決、調整援助
- 地域活動
ここで、「4.受診・受療援助」に着目してみましょう。
公益社団法人 日本医療ソーシャルワーカー協会のHPでは、受診・受療援助について、次のように示されています。
受診・受療援助
患者様やご家族様に対し、受診や受療の援助を行います。患者様の状況に適した医療の受け方、病院、診療所等の情報提供を行ったり、必要に応じ診療に参考となる情報を収集し、医師や看護師へ提供をします。※ 太字・下線は筆者によるもの
引用:公益社団法人 日本医療ソーシャルワーカー協会 https://www.jaswhs.or.jp/about/sw_gyoumu.php
ここまでを整理すると、患者は「医療ソーシャルワーカー」に心理的・社会的な問題について相談することができるということが分かります。
医療ソーシャルワーカー(MSW)への相談
では、「医療ソーシャルワーカー」における「受診・受療援助」を考えたときに、次のような相談をすることも可能なのではないでしょうか?
障害年金の申請をしたいのですが、申請手続きについて相談に乗っていただけるでしょうか?
さらに、次のような相談をすることもできるの考えられます。
線維筋痛症によって、日常生活においての困難さを抱えています。
例えば、腕の痛みが強くて、上着の着脱もかなり難しく、時間がかかります。
上着のボタンをとめるのは、一人では相当困難です・・・。
こういった相談については、診断書の次の項目に当てはまることになります。
医療ソーシャルワーカーは、「必要に応じ診療に参考となる情報を収集し、医師や看護師へ提供をする」ことになっています。
ですので、障害年金に関わる患者の情報を収集した際に、医師にその情報を提供することが考えられます。
ですので、
障害年金の申請手続きを進めたいので、医師にこの情報を提供してもらえるでしょうか?
と、患者から医療ソーシャルワーカーにお伺いを立てみてはどうでしょうか。
医療ソーシャルワーカーの了承を得られれば、医師にそれらの情報が提供されるでしょう。
医療ソーシャルワーカーの方から、
MSW
今日の相談内容は、障害年金の診断書の「日常動作における動作の障害」についてですね。
医師に伝えておきますね。
と言ってくれることもあるかもしれません。
また、事前に医療ソーシャルワーカーと関係性が築けている場合、
障害年金の申請手続きを進めていて、自分で「日常動作における動作の障害」等について、次のように記入してきました。
医師に、この情報を提供してもらえませんか?
MSW
内容を確認しますね。
〇〇さん、△△については、✕✕なんですね。
確かに、✕✕の動作は、書いてあるとおりですね。
・・・・・・
では、これらのこと、医師に伝えておきますね。
ということもあるかもしれません。
その後、病院を受診した際に、
医師
MSWから、診断書についてお話聞きました。
それを基にして、本日の診察をしますね。
という流れで医師に診断してもらえると、診断書について。患者自身が納得のいく内容で書いてもらえるのではないでしょうか?
まとめ
まとめ
障害年金の申請のコツ
今回のまとめ
障害年金手続きで重要なのは、
今回のポイントは、
障害年金の等級は
9割が診断書
で決まると聞きます。
患者自身が納得する診断書を準備するためにも、医療ソーシャルワーカー等の専門家の力をお借りして、医師の診断を受けてみませんか?
課題
Pechiko
とは言っても・・・
必ずしも医師が、患者の納得のいく診断書を書いてくれる保証はないよね・・・
そもそも封をされた診断書に、どのように記載されているかも分からないし・・・
診断書に記載されている内容を知りたい場合、どうしたらいいのかな?
夫・Yukiharu
確かに・・・。
封をされた診断書、何て書いてあるかがわからないよね。
医師に記載してもらった診断書の内容を知り、もしも納得が出来ない場合にどうしたらよいのかを知りたいよね!
大抵の場合、診断書は病院の封筒に入れられ、患者自身が見る機会は少ないのではないでしょうか?
これが、次の課題として考えられます。
次回以降の内容
今回は、診断書に記載される障害の程度等を医師に伝えるコツについて紹介しました。
次回は、診断書に記載された内容を知り、もしも納得できない場合にどのように対応したらよいのかを紹介する予定です。
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